パーマの工程で起きているダメージ③【意外と多い2剤の酸化不足】

理論

こんにちは。ヨシダです。

美容師としてのサロンワーク経験を活かし、現在は「ダメージケア」に特化した情報を通じて、美容師さんや美容ディーラーさんのサポートをする仕事をしています。

難しそうだからと敬遠されがちな毛髪や薬剤のお話しですが、できるだけ簡単にわかりやすく、でも大事なことはしっかりと書いていこうと思います。

今回は、パーマの2剤に関する内容です。

サロンさんのサポートをしていると、2剤の種類による酸化の仕組みを知らない方が結構いらっしゃるので、しっかり説明していきますね。

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パーマ2剤による酸化の仕組み

パーマ2剤の役割は、1剤によって切れたS-S結合を再結合させることですね。

でも、2剤を使う条件を間違えると、しっかり酸化ができずに、カールがすぐに取れてしまうことがあるんです。

2剤にはブロム酸(臭素酸塩)と過酸化水素があるのはご存知ですよね?

それぞれ、分解すると「活性酸素」を発生しますが、その分解する条件が異なっています。

ブロム酸タイプ

  • pHは中性から弱酸性に調整されている。
  • このpHでブロム酸は安定であり、分解されにくい。
  • 酸性になると分解して活性酸素を発生する。


つまり、髪を酸リンスなどで酸性にしてから2剤を付けなければ、うまく再結合できないということです。

また、反応するまでに少し時間かかりますが、作用が長く続く特徴があります。

例えるなら、持久力のあるマラソンランナーですね。

分解されたブロム酸は、「活性酸素」と「ブロム塩」になり、この塩によって髪が収れんされることで引き締まった状態でS-S再結合を行います。

ゆえに、髪はハリ感のあるしっかりとしたウェーブが形成されます。これは、軟毛やダメージ毛のようにリッジがでにくい髪に適しています。

仮に1剤放置が10分だとしたら、ブロム2剤は5分+5分、もしくは5分+7分程度の2度付けで、1剤放置時間に近いタイムで管理するのが理想です。

過酸化水素タイプ

  • pHは酸性に調整されている。
  • このpHで過酸化水素は安定であり、分解されにくい。
  • アルカリ性になると分解して活性酸素を発生する。
  • したがって、酸性パーマでは基本的に使用しない。


つまり、酸リンスなどで酸性にしたあとで過酸化水素の2剤を付けても、うまく酸化できないということです。

ブロム酸と違って、反応するのがとても早いのですが、作用が長く続かない特徴があります。

例えるなら、瞬発力のある短距離ランナー。

分解された過酸化水素は、「活性酸素」と「水」になります。

水はブロム塩のように髪を収れんさせないため、髪に水分を残しながら、ほどよく膨潤した状態でS-S再結合し、柔らかなウェーブが形成されます。なので、過水2剤は硬い髪に適しています。

仮に1剤放置が10分だとしたら、過水2剤は2分+2分、もしくは2分+3分程度の2度付け、場合によってはロッドアウトしてから3度目の塗布をするのも効果的です。

過水の過剰酸化に注意

中間水洗を省いたり、1剤のアルカリが強過ぎて、pHがアルカリに傾き過ぎている時に過水2剤を塗布すると、急激な分解により発熱する場合があります。

ガサガサした仕上がりでダメージに繋がる場合があるので要注意です。

これは、強いアルカリの縮毛矯正剤を使用したケースで起こりやすい現象ですね。

この問題点は、髪の表面で急激な酸化反応が起こることです。スタートで爆発的なダッシュに成功するも、ゴール前で大失速。そんな感じです。

その結果、内部まで作用が届かずに髪がドーナツ状に再結合するものの、中心部は未反応のまま残ってしまうのです。

そうなるとウェーブがダレる原因になるので、ロッドをつけたまま2回、ロッドをはずしてからさらに1回つけるなど、しっかり塗布するよう気をつけましょう。

まとめ

2剤塗布は、とても大切な行程のわりには、意外と軽視されがちです。

1剤をうまく管理することで狙ったカールが出せていたとしても、2剤処理が適当では、せっかくのカールが台無しです。

それぞれの性質を理解して使用しないと、酸化不足でウェーブがダレてしまったり、過剰酸化でダメージが広がる場合があるので、絶対に気を抜かないようにしましょう。


いかがでしたでしょうか?

パーマが取れやすいという美容師さんからのご相談で、色々とヒアリングしていくと、ブロム酸と同じように過水を使う時も酸リンスをつけてから塗布してたというケースがよくありました。

過水使用の場合は、酸化が終わってロッドアウトしてから、酸性の処理剤でチェンジリンスを行うなどして、残留アルカリを除去しましょう。

もし、今まで意識することがなかった方は、この後の施術からすぐに意識してみてください。

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参考資料:marcel No.155「ケミカル処理による毛髪」

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