クセ毛を理解する②【1剤は強ければ良い訳ではない】

理論

こんにちは。ヨシダです。

美容師としてのサロンワーク経験を活かし、現在は「ダメージケア」に特化した情報を通じて、美容師さんや美容ディーラーさんのサポートをする仕事をしています。

難しいと敬遠されがちな毛髪や薬剤について、できるだけ簡単にわかりやすく書いていこうと思います。

引き続き、縮毛矯正に関する内容を書いていきます。

(前回の記事はこちら↓)


非常に多くの方にご覧いただき、縮毛矯正に対する関心の高さを感じました。

縮毛矯正に専門特化した美容師さんも多くいらっしゃいます。そういう方からすると、ここで僕が書いた内容が100%正解ではないかもしれません。

しかし、基本的な考え方として参考までに一度ご覧になってみてください。

その上で、実践を通して感じたことや、求める質感を優先した施術など、自分のカタチを作って頂ければ良いかなと思います。

少しでも皆さんのサロンワークに良い変化を感じてもらえたら嬉しいです。

それでは解説していきましょう。

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1剤は強ければ良い訳ではない

縮毛矯正の1剤が髪の内部に浸透して軟化するためには、1剤がキューティクルを通過し、その次にコルテックス内のS-S結合を切断しなくてはなりません。

軟化不足となる原因として薬剤の選定ミスもありますが、そもそもキューティクルやコルテックスの薬剤浸透に問題がある場合もあるので、無理やり強い1剤で施術をしようとすると、髪が大きなダメージを受けることになります。

キューティクルが多層で1剤が浸透しにくい

軟毛や子供の髪のキューティクルは3層、普通毛で5〜6層、剛毛になると10層にもなります。

当然キューティクルの重なりが多ければ1剤の内部浸透は遅くなり、例えば3層と7層のキューティクルを持つ髪では内部に浸透する時間が違ってきます。

そうなると、軟化にかかる時間は7層のキューティクルの方が長くなる訳です。

軟化が不十分だと感じた時に、何度も1剤をつけ直したり、強い1剤で長時間放置すると、薬液に浸されていたキューティクルが大きくダメージを受けてしまいます。

したがって、太毛や撥水毛は無理やり1剤を入れ込もうとするより、1剤が入りやすい髪に前処理してから1剤で軟化を始める方法を考えましょう。

その方が髪の負担が少ないと言えます。

キューティクルが薄くて立ち上がりにくいため1剤が浸透しにくい

老化とともにキューティクルも、やせ細ってきます。

薄くなったキューティクルは、エンドキューティクルに水分が吸収されても、立ち上がることができない状態になってしまいます。

どういうこと?と思った方もいるかもしれないので、ここで少しキューティクルについて補足します。

キューティクルの構造ですが、おおまかに言うとこのように3層に分かれていて、その役割が違います。

一番上は、本来は軽く水をはじく疎水的な状態になっていて、その表面にはキューティクルCMCとして重要と以前の記事で説明した18-MEAがあります。

真ん中の層は、わずかに水分を吸収できるゴムのような柔軟な場所。

そして一番下の層が「エンドキューティクル」で、おむつのように水分をたくさん吸収する場所となっています。

「キューティクルが立ち上がる」と言うのは、このエンドキューティクルが水分を吸収して膨れ上がることで、下図のようにキューティクルが起き上がってしまうことなのです。

髪が水に濡れるだけでわずかに膨潤する理由は、このような仕組みがあるからなんですね。

さて、話を戻しますが、老化によって髪がやせ細ってくると、エンドキューティクルで水を多く吸えないため、キューティクルが立ち上がることができず、内部に薬剤が浸透しにくくなるのです。

後に詳しく説明しますが、このような場合は、圧縮蒸気や浸透促進剤などを利用して、髪の内部をしっかり膨潤させる工夫をしてから薬液を塗布する方法を考えましょう。

水素結合のクセ毛

乾いている時のクセが、濡れると伸びたように落ち着く髪は「うねり毛=水素結合によるクセ毛」というのは、前回の記事で書きましたね。

このタイプのクセは、水を吸いやすい場所が多く、基本的には軟化しやすくダメージを受けやすいのですが、厄介なのが軟化しにくい場所もあることです。

例えば、単純に強い薬剤だけでアプローチした場合、軟化しにくい部分のクセが伸びるまで放置すると、軟化しやすい部分はかなりのダメージを受けてしまい、場合によっては過剰に軟化されて危険な状態になってしまいます。

逆に、軟化しやすい部分のクセが伸びたからといって、すぐに水洗してドライをしていると、「あれ? 伸びてない…」ということになってしまいます。

さらに良くないのは、アイロンの熱で無理やり伸ばそうとすると、物理的なダメージも加わって大きな負担となり、しっかりクセを伸ばせないだけではなく、髪もかなり傷んでしまいます。

水素結合のクセと診断した場合は、クセ毛の原因となっている軟化しにくく硬い部分をどのように軟化させるかを考えましょう。

長くなりましたので今回はここまでにします。

次回は、実際どのような施術をすると良いのか、考えられる方法について説明していきますね。

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参考資料:marcel No.155「ケミカル処理による毛髪」

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