クセ毛を理解する④【縮毛矯正施術のポイント】

理論

こんにちは。ヨシダです。

美容師としてのサロンワーク経験を活かし、現在は「ダメージケア」に特化した情報を通じて、美容師さんや美容ディーラーさんのサポートをする仕事をしています。

難しいと敬遠されがちな毛髪や薬剤について、できるだけ簡単にわかりやすく書いていこうと思います。

引き続き、縮毛矯正に関する内容になります。

(前回の記事はこちら↓)

今回は、「縮毛矯正施術のポイント」と題して、1剤と2剤の選択以外のデリケートな部分について解説します。

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縮毛矯正施術のポイント

癒着に注意する

CMCは、「接着作用」と「水や脂の通り路」として働くだけではなく、アイロン熱による「癒着」の保護剤としても役立っています。

まず、「癒着」について簡単に説明しますね。

髪がダメージを受けると、コルテックスやキューティクルの隙間にあるべきCMCが流出して不足した状態になります。

CMCが少ない髪を高温のアイロンで何度も伸ばしていると、ケラチン同士がくっつく「癒着」を起こしてしまい、水や脂の通り路がなくなってしまう場所ができてしまいます。

こうなると、髪は元に戻れなくなり、水の呼吸がしにくいパサついた硬い髪質に変わります。

パーマやカラー施術の仕上がりに影響が出てしまうのも想像つきますよね。


癒着を防ぐためには、アイロン施術前にCMCを補充しておく必要があります。

特にアイロン前に推奨したいCMCは、熱ダメージからのタンパク質変性を抑制する成分が配合されているタイプ。

参考までに僕が使っているものは、海底火山付近で生きている微生物からヒントを得て開発された「ポリアミンAEE」という成分を配合したCMCです。

上記の微生物は、体内にポリアミンという物質を多くもつことでタンパク質の熱変性が抑制されるため、海底火山付近の高温の中でも生きることができるそうなんです。

そんなところからヒントを得て成分を開発する研究者って、本当にすごいですね。


高濃度のアルカリ残留に注意する

ブロムと過水の2剤は、それぞれ酸性またはアルカリ性で分解して活性酸素を発生し、S-S結合を再結合させるという仕組みについては、以前の記事で書かせて頂きました。

まだお読みでない方は、こちらも合わせてご覧ください ↓



過水の2剤塗布時、残留しているアルカリや還元剤が多過ぎると、活性酸素が大量に発生し、それに伴い「発熱」が起こります。

塗布してる時に、わずかに温かく感じることがありますよね?

「わずかに」であれば、それはある意味、反応している証拠なのでそこまで気にしなくていいです。

問題なのは、いつもより強めの発熱を感じた時。

これは、大量に発生した活性酸素が悪さをしています。

こうなると、毛髪にガサガサしたダメージを与えてしまう原因になってしまいます。


また、ダメージを補修する目的で、中間処理に重めのオイルをたくさん付けてアイロン処理した髪の場合、粘性の高い2剤は内部に浸透しにくくなり、髪の表面で急激な反応が起こり、温度が上がりやすくなります。

アイロン前の処理剤は、前述したCMCや、軽めのオイル系など、表面に重く残らないように処理剤を使用しましょう。


ただ2剤を塗るだけではなく、内部に浸透させるためによく揉みこんだり、粘性がゆるめで浸透しやすい2剤を使用するなど、発熱を抑える工夫も忘れないでください。

ちなみに、高アルカリタイプの1剤を使用した際は、長時間、放置しないように注意が必要です。

極端にいうと、高アルカリに1時間とか浸された状態にしてしまうと、S-S結合の片方のSが分解されて、-S- だけで結合してしまう「ランチオニン結合」ができてしまいます。


このように、ケラチン同士が -S-結合でつながってしまうと、そのケラチン同士は還元剤で再び切断することができなくなり、パーマがかからない髪になってしまうのです。

余程のことがない限り、ここまでの状態にしてしまうことはありませんが、こうなる可能性もあるということを常に意識して薬剤を使用するように心がけましょう。

それでは、今回はここまでとなります。


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参考資料:marcel No.155「ケミカル処理による毛髪」

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