応援されるじぶんを作ろう

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TOOL MAGAZINE編集長のくらたです。

くらたって誰?」そんな方のために自己紹介作りました。

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今回はいわゆる「ファンベース」についてのお話です。

美容師はお客様がいてこその仕事ですから、切っても切り離せないのがこの部分。

今回の記事は

・これからスタイリストデビューする方
・スタイリストになりたいと思っている方

とても大切なマインドですのでぜひ最後までご覧ください。


ファンの定義

みなさんは、「ファン」という言葉をどのように認識しているでしょうか。

多くのかたは「特定の人物や事象に対して支持をしている人」のことを想像するのではないでしょうか。

たしかに、一般的な「ファン」という言葉の多くはそのように使われることが非常に多いのではないでしょうか。

これは熱量の振り幅が広く、”熱狂的な、瞬発力のある”という印象の言葉です。


ただ、もっと静かな熱量での「ファン」というのも存在するのです。

みなさんにも経験があるかもしれませんが「特別な理由は特にないのだけど、ついいつも選んでしまうもの

というのも立派な「ファン」です。

この場合の熱量の振り幅は狭いのですが、”安定した、永続的な”という印象の言葉になります。


どちらの定義が美容師にとって正解、不正解はありません。

いずれにせよ美容業というのは人気商売でもあるため自身のファンになってもらうというのはとても大切な要素になります。

今回のお話は後者の意味での「ファン」という定義を前提としてお話をさせていただきます。


ファンを「獲得する」という誤解

育成ゲームなどに出てくるセリフで「あなたはファンを〇〇人獲得した!」とか

インフルエンサーの「フォロワー〇〇人獲得!」という発信など

ファンを獲得する”という言葉は様々なシーンで出会うことが多いですよね。

何かの成果に対して、受け取った人たちが”憧れ”や”賞賛”を抱いてファンになる、という点では「獲得」という言葉は間違いではないのでしょう


それを見たみなさんの思考も同様に

「どうやったらファンを獲得できるだろう」という考え方に至るのは自然なことですよね。

獲得するのですから、自分を中心とした手が届く範囲の人を外に出ないように囲いこむ、新たな層を取り込んでいくというイメージが強いかもしれませんね。


美容師対お客様の関係では「ファンを獲得する」というのは大きな間違いだというのが持論です

私の中での認識としては「出会う」という方が正しいのではないかと思います。


これはどういうことかというと、

私たち美容師の仕事はヘアデザインを提供することが主な仕事ですが、それだけではないのは皆さんご存知ですよね。

美容師の仕事の中の1つには自分の思いや感情をお客様に伝えるメッセンジャー的な要素も含まれていると思います。

そうすることで、デザインに”価値”が上乗せされ、お客様が受け取るものは”満足”から”感動”に変化していきます。

きれい事じゃなく、本当にそう。


無言で、チョキチョキ髪を切って「はい、どうですか」なのか

自分がどんな感情を持って、どれだけあなたのこと考えて目の前のあなた(お客様)のことを担当しようとしてるんです。

って思いを伝えるのかで、結果同じスタイルだったとしても絶対に満足度は違うはずです。


この時って、不特定多数の誰かにむかっての発信するというものではありませんよね。

1対1の思いのマッチングというか、私たちが伝えた思いに対して熱量を受信してくれたお客様が

「なんかこの人いいな」っていう感情が湧くこの感じって”出会う”という言葉がしっくりくるような気がしませんか?

セリフのように、あらかじめ用意されている言葉を全ての人に投げるのではなく

一人一人ににデザインされた言葉を届けるわけですから”獲得”ではないわけです。


ファンと出会うとどうなるの

ファンになってくれるというのは単純に永続的な売上の確保ができるということではありません。

もちろん長く売り上げを持てるということはイコール長く美容生活を続けることができるのですが、

他にどんなメリットがあるのか考えてみましょう。


ファンがファンを呼んでくれる

本当にいいと思った商品はつい人に薦めたくなりますよね。

美容室選びに悩んでいる友人や知人、身内までファンがあなたのことを広めてくれます。

いわゆる口コミです。これはSNSでは本来届かない人にファンを介して届けてくれるんです。


さらにこの場合、薦められてご来店いただいたお客様というのはすでに信頼関係が多少構築された状態での「初めまして」になるので、全く別の入り口から来ていただいた方に比べ、ファン化しやすくなっているのが特徴です。

だからといって、安心しきってないがしろにしてしまうと、薦めてくれたファンの方まで不信感を与えてしまう可能性があるので注意しなければなりません。


予約が取りにくくても来てくれる

だってあなたがいいんですから。

ファンでなけでれば、他の美容室や美容師さんにお願いをする選択肢が生まれますが

ファンですから、あなたの予約が空くまで待ってくれます。

”都合の良いお客様”ではなく、あなたが人気な理由も承知の上でそれでもあなたにデザインしてもらうことを期待している

そのお客様にとって「かえのきかない美容師」になっているということです。


値段は関係なくなる、あなただから来てくれる

だから、高い商品を売りつけられる。とかそういうわけではありません笑

あなたの価値を上げる際にどこかで訪れる”値上げ”のタイミングが訪れるかもしれません。

その時にでも必ずお客様はあなたについて来てくれます。


あなたの価値が”値段”でご来店されているのであれば同じ値段で同じクオリティの美容師を探すことになるでしょうが

あなたそのものに価値を感じてくれているのが”ファン”です。


長いお付き合いができる

冒頭でも少しお伝えしたように「ついいつも選んでしまう商品」というのは

本当に特別な理由(あなたが気を抜き、真摯に取り組まない)がない限り

ずっとあなたのことを選び続けてくれます。


簡単に言ってしまえば”生涯顧客”になってくれるわけです。

長く愛してもらうための土壌として”ファンになってもらう”というのはとても大切なことなのです。

だって、「家から近いから」という理由で長くご来店されているお客様は、より近いところにサロンができたらそっちに行ってしまう可能性があるわけですから。

あなたじゃなきゃダメならそういった要因ではお店を変えることにはなりません。


ファンと出会うためになにができるか

これまではファンになってもらうことでどんなメリットがあるかお伝えをしてきました。

ここから先はファンになってもらうためにあなたにどんなことができるか

をお伝えしていこうと思いますのでもう少しお付き合いください。

大きく3ステップあります。


信頼を得る

すごく当たり前のことで、何度もお伝えしていますが私たち美容師はデザインを提供する仕事です。

なによりもまずは、技術が必要です。この要素無くしてファンと出会う、出会わないのステージに立つことはできません。

私たちが本物を提供し、お客様がそれを体験して理解をすることで初めてファンになってくれる可能性が生まれます。


例えば

「前回すごく良かったわ」というキーワード、信頼を勝ち取るための大きなチャンスになります。

このワードに対して皆さんはどんなことを伝えていますでしょうか。

「へへっ、ありがとうございます」これではお客様はなんでそのスタイルが良かったのか理解はしてもらえません。


このチャンスにここぞとばかりに”何故前回の技術が良かったのか”思いっきり解説しましょう。

理由が伝わればお客様は「この人を選んだから良かったのか」と信頼をしてくれるようになります。

この積み重ねがとても重要です。

恥ずかしがらずに伝えましょう。お客様はそんな姿を見て応援したくなります。


共感してもらう

技術で信頼を勝ち取ることができた段階では”顧客”のままです。

あなたよりも技術が高い人は多くいます。

その中でファンになってもらうためには”共感をしてもらう”ことが必要になります

共感してもらうポイントはどこか、それは自分の思いです。


美容師としてどんなプライドを持って取り組んでいるのか

家族やスタッフにどんな気持ちで接しているか

なにが好きでどんな経験をしてきたか


要するにあなたが持っている価値観をお客様に伝え、それを共感してもらうことで

ただの上手な美容師から応援してもらえる存在(ファン)になってもらうことができます。


その為には、自身の思いや価値観、思考を言語化できることが必要です。

これは打算的な考えでもなんでもなく、自分の思いを伝えて共感してもらい応援者になってもらうということです。

言葉の組み立て方で伝え方の”上手い、下手”はあるかもしれませんが、やっているようで以外とやっていない人が多いのではないでしょうか?


ぜひここまでやってみてください。

ここまでが”応援される自分作り”の最重要ポイントになります


愛着を持ってもらう

上記までで今回お伝えしたいことのほとんどはお伝えできたのですが、最後に一つだけもう少し踏み込んで…。

あなたのファンになってくれた方はあなたを代えのきかない美容師として認識をしてくれるようになったら、もう一歩。

あなたのサロンを”代えのきかない場所”になるところまでやってみましょう。


それはどうするか

サロンのスタッフのファンにもなってもらうことです。

なにかしらのきっかけであなた以外のスタッフがお客様の施術に関わることがあるかもしれません。

その際にあなたがスタッフを紹介してあげるんです。

そこできっかけを作り、そのスタッフが同じように信頼を得て共感をしてもらいファンになる。通る道は一緒です。

あなた以外の小さなファンをたくさんサロンの中で作ることでお客様はいつの間にかサロンのファンになっているはずです。


まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回お伝えしたかったことは大きく3つ

・美容師のファンという言葉の意味合い
・ファンになってくれるということにどんな良いことがあるか
・ファンになってくれまでに必要なプロセス

たくさんのお客様に囲まれ、長く愛してもらえる美容師になるというのは、私が美容師を続けていく上で何より大事な要素だと思っています。

個人の主観も大いに含まれていますが、私が所属するMaNOでは皆が共有しているマインドです!

よろしければ是非参考にしてみてください。


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