TOOL MAGAZINE編集長のくらたです。
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突然ですが皆さんに質問です。
皆さんは美容師として「引退」を考えたことはありますか?
この場合の引退というのはプレイヤーとしての引退ということです。
生涯現役を貫ける職業とはいえど、どこかのタイミングでハサミを置くことにはなるはずです。
必ず皆さんにも訪れる美容師としてのターニングポイント。
どのタイミングで訪れるかは人それぞれですが、徐々に働き方を変化させていく人もいれば、諸事情により突然美容師でいれなくなってしまうこともあるかもしれません。
いずれにせよ、年齢を重ねるごとに美容師という職業との付き合い方というのは少しずつながら変化をしていきます。
今の時代にはまだ美容業界にはセカンドキャリアの先をいく美容師像というのは明確にはありません。
これからの10~20年後の自分の姿、どんな可能性が考えられるでしょうか?
皆さんも一緒に考えてみましょう。
あくまでプレイヤー一筋
プレイヤーとして続けている以上、集客力は必ず落ちます。
顧客の方も何かしらの理由(引越しなどの自然失客、飽きなどの失客)で離れてしまう可能性は0ではありません。
ずっとご新規のお客様担当するわけにはいかなくなります。
つまり、そのままやり続けるだけでは売上は落ちていきます。
何かしらの工夫は必要です。
例えば、「限られた顧客×高単価」という高いパフォーマンスを作ることが考えられます。
限られた顧客⇨コアファンの形成
いわゆるVIP(あなたとサロンを愛してくれている)のお客様のことです。
×
高単価⇨裏付けされた確かな技術
鍛錬以外の何者でもありません、長年研ぎ澄まされた刃物のように他者には容易に獲得をすることができないスキルです
上二つの要素は間違いなく必要なことで、それを踏まえた上での戦略として
- カット等施術料金を改定(値上げ)する
- 来店毎に購入いただけるような店販を提案する
- 自身の労働力が必要でないメニュー展開
などが考えられます。
少なくとも美容師が美容師であり続けるための考え方であるので
「美容室の中」でできることの中で考えてみました。
美容師としての本質を貫き続ける姿勢は本当にかっこいいですよね。
美容師一本を貫く人が「古い」ような風潮になっているのを感じますが
個人的には職人として人生を賭けている姿には心底憧れがあります。
僕自身「生涯美容師」を目標としているため、この道は一つの指針でもあります。
社内マネジメント
お客様と関わるだけが美容師の仕事ではありません。
お客様に満足いただくための場所、そうです、美容室や働くスタッフのマネジメントというのも非常に重要な仕事になります。
サロンの規模感にもよるとは思いますが、対スタッフや運営に携わることに注力を注ぐのも
プレイヤーの後のキャリアとしては大いに考えられる流れです。
今の美容業界では比較的一般的なキャリアアップの考え方ではないでしょうか。
プレイヤーという時間拘束から少し離れ、
店舗管理やプロモーション事業、会社運営に携わること、つまりは「幹部」に昇格することで
会社に必要なポジションに就くというのも自然に思いつきますよね。
今まで培った能力を生かし、お客様だけにとどまらず、会社に還元していくのも一つの選択肢です。
ハサミを置くわけではないので美容師をという立ち位置から離れる感覚はありません。
ただ、注力を注ぐ対象がもう少し内向きになり、サロンや会社のことを考える脳のスペースや、行動する時間が必要になります。
会社にとっては間違いなく必要なポジションで、非常に目指しやすい道の一つではないでしょうか?
0からリスタート
ハサミを置き、美容師という職業を離れ、全く新しいことをスタートする。
これも一つ方法です。
最初のセカンドキャリアのイメージはここが近かったですね。
いわゆる「第二の人生」というやつです。
プロスポーツ選手が現役を引退し、全く違う事業を立ち上げたり、会社に再就職するということについて
課題となっていることは、どこかの記事でも取り上げられていました。
美容業界でも同じことが十分に考えられます。
個人的な意見で、事情にもよるので絶対とは言えませんが、この方法はあまりオススメはしません。
何歳でリスタートを切るかにもよりますが、遅ければ遅いほど後手に回ります。
40の人が「美容師やりたいです!」って言ったらびっくりしますよね?
それと同じです。
全くやったことのない飲食を下積みから始めますか?
僕はとてもしんどくて無理です。もう最初からやりたくはないです。
じゃあどうするか?僕の考えは下です。
副業、サブコンテンツをメイン化
副業解禁時代に突入し、美容師といえどプレイヤーの一本化から離れた美容師は多いですよね。
離れたという表現は違うかもしれません、時間を有効活用する人が増えました。
僕もその一人に入りますね。(お金は発生してないので副業というより趣味ですけど)
労働集約型の仕事の仕方は体力の限界はどこかで必ず訪れます、もしかしたらハサミを突然握れなくなるかもしれませんよね。
そうなった時に今のうちから副業という形でベースを作っておくことでいつかに備えておくのも重要なことです。
副業とひとえに言っても様々なものがあり、個々のセンスや好き嫌いはあると思いますが大きく分けて
「美容師に関係のあるもの/ないもの」で大きく分かれます、例えば
関係あるもの | 関係ないもの |
講師活動 | 転売 |
〇〇コンサル | ハンドメイド作品 |
アートディレクション | 投資 |
という感じです。
ちなみに当社の代表が行っている活動はこちら
美容師の作品に価値をつける、という点において「美容師に関係ある」にカテゴライズされます。
美容師の本線突き抜けてる感じマジでかっこいいです(媚び)
このように、軸の持ち方は様々ですが
美容師(サロンワーク)に絞らず他から収入源を持つことはこれからの考えとして非常に重要になるはずです。
サロンワークの時間は決して短くありません、どこかの時間を犠牲にする覚悟は必要です。
それほど簡単には2、3軸を持つことはできないのは断言できます。
美容師のセカンドキャリアは業界の課題
美容師一本で勝負できるのが一番の幸せかどうかは人それぞれですが
美容師という職業を選択した以上、一つの道を極めるというのは考える人も多いはずです。
もちろん僕もその道を目指しています。
ただ、そうではない人も少なくはありませんし、皆がそのトップを目指しても全員がたどり着けない職業でもあります。
そもそもこの職業に明確なゴールなどあるのでしょうか?
考え方は多岐に渡り、目指すゴールは様々です。
様々な取り組みをされている方は多く、正解不正解はありません。
あなたが目指す道と同じロールモデルが存在しない可能性すらあります。
だからこそ不安になるし、将来が見えなくなってしまうのです。
僕の考えとしては、美容師(サロンワーク)だけの軸だけでなく多数の軸を持っていることで
仮に、もしどれか一本の軸がダメだった時の替えがききます。
ただし、これには絶対条件があります。
全て100%で取り組むことです。
中途半端にやることは間違いなくお客様のためにはなりませんし、いくつ軸を持っていてもいずれ全て総倒れします。
美容師軸一本で絶対に折れないということはないはずです。
始めるなら今から、何も遅いということはないはずです。
よろしければ参考にしてください。
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サロスクマガジン編集長
美容学生と美容師に取材を行っている
本職は美容師
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