美容学生さんからいただいた質問に先輩美容師たちが「ああでもない、こうでもない」と答えていく企画
「答えて!先輩美容師」
今回のシリーズの最終回です。
TOOL MAGAZINE編集長のくらたです。
TOOL MAGAZINEってなに?という方はこちらをご覧ください。
今回はこちらの続き。
さて、今回のテーマはこちら
「美容師になってからの夢はなに?」
個人的に皆さんにめちゃくちゃ聞きたいテーマだったので最後に持ってきました。
学生さんからの質問ですが、今まさに何かを目指している美容師さんにはぜひ読んでいただきたい記事となってます。
アシスタント期はスタイリストになることが夢ですが、そのあとは?
どんな夢を描いているか覗いてみましょう!
ぜひ最後までご覧ください。
美容師になってからの先輩達の夢は?
学生さん達の多くはスタイリストになることが目の前の夢だと思います。
目の前の夢が達成された後の「自分の夢」ってどうやって作っていくのかがいいでしょうか?という質問をいただきました。
そのあたりって皆さんいかがお考えでしょうか?
すごい質問しますね、「人生とは」みたいな質問じゃないですか。
確かにその通りですね…笑
いくつかの夢を実際に叶えてきた私達世代が一番タイムリーなお答えができるんじゃないでしょうか!
僕は美容師が10年やってて思う事が一つあって、お客様からしかお金をもらえないってことが一番ネックだと思ってるんですよ。
っていうのもサロンでお客様からもらえる金額って限られてて、頑張って美容師をやらないとすごく稼げないわけじゃないですか
言葉を選ばないで表現するなら、結局お客様からしかマネタイズができなけなければ、ずーっと一生懸命やり続けなければいけないわけですよ。
一美容師としてはすごく素敵なことであるだと思いますけど…。
僕はもっと楽な関係でいたい。お客さんはすごい好きなんですよ!
ただ指名で来てくれるお客様にもっと違う形でマネタイズをした上でそのお客さんと関係を続けたいっていうのが僕の夢ですね。
じゃあどうするかって言うと…
あくまで美容師としてマネタイズしたいんですよ、矛盾するかもしれないけど。
お客様と対峙する上で違う知識、例えばヘルスケアだったりとかね。
お客様からいただいた情報を必要とする会社に売る。
BtoB、つまり僕らがお金を生むような知識や仕組みを作っていく。
お客様にはしっかりとした技術を自分が納得する形で提供する。
美容師として価値を提供しながら、違うところで安定した収入を得ることが僕の夢です。
あくまで美容師を続けながら関係性を「ヘアスタイル」だけにしない。多様性の時代ならではの発想ですね。
私は一人でマンツーマンサロンでやってるので、やりたいことの多くは叶えられる環境です。
私の夢は率直に言うと、10年後とかにはお客様から美容師として生きていくためのお金をもらわなくてもいい状態にしたいと思ってるんです。
おー、感覚的にはヘイスさんに近しいところがあるような気がします!
もはや美容師というのは私の一部になっていて、切り離せない部分なんです。
それで手を抜くとかっていうレベルでもなくなっているので、お金を生むためにお客さんに頑張るっていうフィールドから抜けていきたいって感じですかね。
仕事の定義を「何をしてもいいからお客さんを良くする」ってところに設定し直してみたらそういう夢にシフトしていきましたね。
そこから発酵食品の教室をやってみたり YouTube やってみたり色々なことをするきっかけになって…。
さらにお客様からは私が新しいことを始めた時にものすごく背中を押してくれ、私が選んだものという信頼感からお客さんも選んでくれるようになってる。
結果、私のやりたいことが叶うし私についてきてくれるお客様は新しい価値を手に入れるという新しい式ができました。
WIN-WINの関係ですね。それもこれも櫻井さんが美容師としてお客様と信頼関係があるからこそですね。
美容師は美容室しかやっちゃダメっていう空気感が昔はあったけれども、もうその価値観は変わってきている。
今の時代でこのマインドを持てれば、子供がいようが家にいようがなんでもできると思ってます。
定義するところの軸を広く持つことでいろんなものに転用が可能で、お客様との信頼関係をより強固にできるし最高の仕事だなって思っています。
こういう感覚を若い子達に教えたいですよねー!
いや、今話してて思いました!若者たちに伝えていくことを私の新しい夢にしよう!
今!?人の夢が誕生するシーンに出会う機会なんてなかなかないですよ!
座談会開いてよかったー!
他の職業と比較してしまうわけないのですが、美容師っていう仕事って夢を様々な方角に向けやすい仕事ではあるかなと思います。
そう言った意味でも櫻井さんのお話すごいいいなーって思いました。
私はお店やりたいと思ってずっと頑張ってて実際にお店もつに至りました。
時期的に若者たちに「じゃあそこからの夢ってなんですか」って聞かれたらドキッとすることはあったかもしれません。
お店をやっていく中で夢が5年目で考えたこと、10年目で考えたこと、今考えてることが少しずつ違っていて、そういうふうに夢が変わっていていく職業っていうのも割といい職業なんじゃないかな思うようになりました。
「この仕事の道を選んだら描く夢はこれしかないんだよ」っていう職業が実際ないわけではないと思います。
美容師という働き方はいろんなスタンスで成立するし、仕事としての関わり合い方も様々で良しとされてるじゃないですか。
「この働き方はNG!」っていうのがない職業じゃないですか?
おじさんの小言になっちゃうけど「若いのにそんなこと聞くんじゃないよ!」って思っちゃいます。
夢は本当に無限大だから、一生懸命楽しんで欲しいな。
夢を見つけにくい時代になった?
今回の質問の背景を少し考えてみたんです。
個人的な意見としてはSNS時代で他者の結果が明確に見えるようになったからっていうのは要因としてはあるんじゃないかなと思うんですよ。
投稿される一つ一つが何かしらの結果であることを受け取るわけじゃないですか。
1つの地点しか見えないからそこまでのプロセスとそこから先の今回で言ったら「夢」の部分に視点が向きにくくなっているのかなと思います。
生きづらいですね…生きづらい!
常にどこかに比較対象があるわけじゃないですか。それって結構大変なことだと思うんですよ
うちの子のことになっちゃうんだけど…。
何でも調べちゃうんですよ、答えがスマホの中にあるかもしれない環境だからついつい正解を探そうとする。
夢っていうものを探そうとしちゃうのかな?
Wikipediaとかでね。
そうじゃないんだよっていうのも分かってほしくて。
「鼻血が出るほど外で運動して来い」
って子供には教育してます笑
汗かいて見えるものってあるはずなのよ、根性論だけど
スパルタか
結局夢は変わるのか否か
初志貫徹は難しいですよ、最初に決めたことをやり通すって美徳のように言われているけど変わったっていいと僕は思いますよ。
そう、変わっていいのよ、探し続けたらいいのよ。
またこどもの話になっちゃうけど、娘の読書感想文が面白くて「私には今夢はありません」って書いてあったんですよ。
さらには「夢は経験してから見つけたらいいと思っているから」って書いてあったのよね。
真理すぎる。
えみさんの教育の賜ですね…。
ってか中学生でここまでわかっているっすご過ぎじゃないですか?
読書感想文のコピーPDFにして僕にください。
難しいこと考えずに目の前のことを全力で楽しむってことよね、結局。
そうすることで初めて見える景色があるはず。
結果、好きなことが楽しめることだし、続けられることだと思うのよね。
楽しむ工夫が大切だよね。不安がらずに
夢の実現は計算するな?
小学生くらいの話なんですが、プロ野球選手になりたかったんですよ。
12球団あることは知ってたんですよ。
好奇心でベンチに何人入れるか調べたら、全部で合わせて700人くらいしかなれないってことを計算しちゃったんですよ。
ってことは700/1.2億人なわけですよね?確率出したら驚愕としちゃって…。
「なれるわけない」って思っちゃたんですよ。
その時のこと今でも後悔してます…。もし信じて進んでいたら違う結果が見えたかもしれないと今でも思います。
何が言いたいって、夢って計算しちゃいけないってこと。
何も考えずに突っ走るってことも時には大事なんですよ。
事前に計算して実現までのハードル叩き出して諦めることは賢いことではないのかもしれない。実際に僕はそうして後悔してるから。
「滾る」って言葉が好きなんですけど、すごく大事だと思ってる。
滾っていたらいろんな壁を乗り越えられると思うんですよ。 仮に計算したとしても突き抜けることができるんじゃないかな?
滾るポイントって人それぞれで、人から教えてもらってわかることじゃない。
だから自分が何に滾るのかって自己認識するってのはすごく大事なこと。
「これだったら絶対一生懸命できる」みたいなのにつくっておくと方向性が決まってくるし、仮に夢を持っていなかったとしても突き進めるこよができると思うんですよ
お二人の話を聞いてると思うのが、逆に賢くない方がいいのかもしれませんね。
ちょっとバカなぐらいの方が突き進められるじゃないのかって思っちゃいます。
ジャンプの主人公ってだいたいバカじゃないですか。
それくらいシンプルな方がいいんですよ、きっと。
頭がいい人はいい人で考えてるステージがあると思うのでそっちはそっち。
「スマートでいたい」みたいな気持ちが邪魔してくるのはすっごくわかりますけどね笑
質問してくれた子達の世代は、まだまだ「バカ」になってていい年齢ですしね。
いやー!面白い話が出来ました!まだまだ夢を追いかけてる最中だけどもっと楽しんでいこ!
皆さんありがとうございます!
皆さんの夢に対しての捉え方が様々で取材させていただいてる僕が一番刺激受けたかも!
またお話しさせてくださいー!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
私たちは、過去に戻る術がない以上未来を向く1つの時間軸でしか存在できません。
何が起こるかわからない方向に向かっているからこそ思い悩むことができるのでしょう。
正解が見えてしまったら後は答え合わせをするだけ、そんな人生は面白くないじゃないですか。
どんな夢を描くかは自由、選択肢は無限大です。
自分が本当に叶えたい夢を見つける参考になったら幸いです!
次回座談会予定はまたTwitterで告知します、是非先輩美容の声聞かせてください!
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サロスクマガジン編集長
美容学生と美容師に取材を行っている
本職は美容師
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