TOOL MAGAZINE編集長のくらたです。
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あらすじ
どうもくらた編集長です。
最近、私はTOOL MAGAZINE内での取材シリーズ「美容学生のリアル」を通して学生を対象に取材をしています。
多くの声を拾い、業界全体に届けていくためにはまだ取材回数は少なく、私の取材力も拙い部分はありますが
このマガジンが美容業界と学校業界の架け橋の役割になれたらと思い活動を続けています。
取材中、美容学生と話をしていく中で、所々に『美容業界の不安や疑問』を投げかけてくれる機会がありました。
彼らからすれば、未知の世界のことなのでもちろん不安や疑問があることは当然のことでしょう。
私自身美容師を主職としているので、私が経験してきたことや知っている知識をその場で伝えたり、アドバイスをすることはありますが…。
ふとこんなことを思いました「私の目線のみの意見で大丈夫なのだろうか?」と。
このマガジンのコンセプト【美容師の働き方と魅力を発信】というのは、決して私だけの視点で「これがいい」「あれはよくない」をお伝えするマガジンではないことは読者の方はご存知だと思います。
というのもライターは私だけではなく、多くの美容業界に携わる関係者の方々の手によって作り上げられているからです。
記事の中には私が1mmも経験してこなかったことが語られている内容も数多くあります。
つまり十人十色、質問に対する答えや考えがある中で私1人のメッセージを学生たちに投げることが果たして正解なのか?という疑問を持ちました。
答えの核心に至る、までは行きつかないまでもマガジンを通して多くの意見や見解をメッセージとして伝えることは可能ではないかと考えた結果が今回の企画の背景となります。
真面目に語っていますが、私のメッセージが彼らに響くかどうかが弱気なだけです笑
ざっくり言ってしまえば「1人では不安だから皆さんから力もらっちゃおう」というのが今回の企画です。
美容学生からの質問に先輩美容師がお答えしていく新シリーズ
「教えて!先輩美容師」開催です。
今回学生さんたちから頂いた質問はこちら
・お客様との会話で気をつけていること、心がけていること
早速先輩美容師さんたちに聞いてみましょう!
今回はこちらのコミュニティにも協力いただいてます。
本当にありがとうございます!
今回座談会の登場人物
編集長、これでも正社員の美容師
ニュージーランド美容師、ヘルスケア領域の事業を展開している
加藤亮平、GO TODAY SHAiRE SALONのフリーランス美容師
加藤雄太、salowin銀座のフリーランス美容師
以上4名でお送りします。
他の方からも今回のテーマについてコメントをいただいているので最後に紹介していきますね。
「お客様との会話で気をつけていること」
今日はお集まりいただきありがとうございます。
今回は美容学生から頂いた質問がたくさんあるんですが、皆さんから知恵をお借りして学生さんたちにお返ししようかと思ってますのでよろしくお願いします。
今回の質問「お客様との会話で気をつけていること」ですがみなさんの美容生活のなかで意識していることはなんでしょうか?
よろしくお願いしますー!
早速僕からいかせてもらいますね。
僕が一番大事にしているのは「今日来てよかったなと思ってもらうこと」ですね。
具体的にはどう”よかった”って思ってもらうような取り組みしていますか???
特に最初の入り方は大事にしていますね!その人が醸し出す空気感ってあると思うんですけど、安心できる雰囲気作りは気をつけてます。
特にご新規のお客様って緊張していらっしゃると思うので、アイスブレイクでほぐしてあげることは、以前営業職をしていた時から意識していることですね
*ヘイスさんは都内サロンを経てヘアメイクアップアーティストとして活動の傍、2016年からヘルスケアベンチャー企業で営業を担当。 現在は海外でサロン勤務の傍、スタートアップ事業のサポートをしています。
アイスブレイク…?
アイスブレイクとは、氷を解かすことの意味。初対面の人同士が出会う時、その緊張をときほぐすための手法。集まった人を和ませ、コミュニケーションをとりやすい雰囲気を作り、そこに集まった目的の達成に積極的に関わってもらえるよう働きかける技術を指す。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アイスブレイクは自己紹介をしたり、簡単なゲームをしたりすることが多く、いくつかのワークやゲームの活動時間全体を指すこともある。「コミュニティビルディング(community building)」や「アイスブレイキング(ice breaking)」とも呼ばれている。 「アイスブレイク」という用語は、参加者の不安や緊張を氷にたとえ、その「硬い氷をこわす、溶かす」という意味を持っている。
ちょっとでもお客様が笑ってくれればアイスブレイクは成功なんですけど、営業職の時は特に売り物にしている商品が高額だったのもあるのでなるべく距離を詰めることが必要だったんですよ。
なので自分の鉄板ネタとか自虐ネタみたいなのを研修でやらされたりしていましたねw
えー!そこまでやるんだ!
でも最初に行く美容室って必ずお客様は緊張しているはずなのでほぐしてあげるのってめちゃくちゃ大事ですよね。
僕の場合は、顧客のお客様の場合は比較的砕けた感じでカウンセリングスタートすることが多いかもしれないです。
毎回かしこまるってよりは距離感が近いことで安心してもらえることもあると思うので
最近の子達…ってわけじゃないかもしれないですけど、ご新規のお客様に「自分の名前」を言ってから入客する人減った気がします。時に僕はフリーランスの人たちと一緒に仕事しているので、集客のツールがインスタ経由が多いからなんですかね?「もう名前知ってるよね」みたいな感じの人が増えてる気がします。
自分の名前もそうだけど、お客様の名前を〇〇回は呼びなさい!みたいなのは昔から教わってきたので僕はすごい意識してるかもしれないですね。
これは確かに!私も散々言われてきました。
あと、これは失敗談なんですけど、仲が良いと思っていたお客様に施術ミスをしてしまったことがあって
「あ、すみませーん」みたいなラフな感じで謝ったことがあるんです、それで許してくれると思ったから、そしたらメチャクチャ怒られたんですよね…。
あくまで、お客様はお金を払って施術を受けにきてくれる人で「友達」ではないってことを教わった出来事でした…。
確かに、僕も仲が良いと思っているお客様はいて、プライベートでも飲みに行ったりとかしているんですけどお金をいただいている以上美容室ではお客様と美容師の関係で、一定の距離感だったり緊張感持たないといけないですよね…。
表現難しいですけど、失敗ってすごく大事で失敗することで発見させられることってたくさんあると思うんですよね。
そういった意味では失敗ってたくさんした方がいいですよね。
ここで雄太さん入室。
みなさんこんばんはー、この話題面白いんで参加させてもらってもいいですか?
ありがとうございます!是非お聞かせください!
僕がは「お客様の居心地の良さ」を意識してますね、お客様って様々な方がいらっしゃると思うのでそういった方達に対してどれだけアンテナを張れて、自分が多くの価値観を持てるかってすごい大事だと思うんです。
その感覚、めちゃ共感します。
素の自分で対応できるお客様の幅って限界ありますよね。特に社会経験が少ない時って初めて関わる人柄をお持ちの方が圧倒的に多くいらっしゃるわけですもんね。
先輩から若いときに「キャラ作れ!」って言われてたのが今になってわかります。
当時は「僕は僕だからそれ以上も以下もないでしょ」なんて思ってましたけどw
ありますよねw
なので僕は入社してすぐの何もできない当時は、お店にいらっしゃる全てのお客様に挨拶しに行ってました。
いかに僕っていう存在を知ってもらうかっていうのを「来てくれてありがとうございます」っていう気持ちで伝えるようにしていました。
技術がない分、”迎えている感”を言葉で発することでお客様との距離を縮めていたんだと思います。
すごっ…。
これは見習いたいですね…。
当時の僕に言ってやりたい…。
接客以外の側面から見た美容室の「会話」
もう少し会話について深掘りしてみましょう。
これまでの話は美容師を接客業としてみた時の「会話」でしたが、本質的なところでいうと「いかにお客様に満足してもらうか」っていう観点で見たときにヘアデザインっていうのは欠かせないですよね。
髪型の話、要するに「カウンセリング」の点ではどうでしょうか?
新卒の子達には少し先のステージかもしれないですけど、この辺りも話してみましょう。
はい、僕が意識していることは”ご来店からおかえりまでがカウンセリング”だと思っています。
お客様が離れてしまう理由には行き違いによるズレって必ずあると思うんですよね。
いかに滞在の中でお客様とのズレを解消できるかを一番に考えてますね。
逐一確認を取ったり、説明をしたり…。ありとあらゆることやりますw
うんうん、この考え方めちゃくちゃ納得です。
これは学生さんにも直接お伝えしたことにもなるんですが、「お客様の口から出てくる要望が全てじゃない」ってこと
思っているけど口に出せないこと、思ってもいないけど実は願望があることなどなど…そのまま受け止めているだけでは拾いきれないお客様の本当の気持ちをいかに汲み取ったり、察したりするのもカウンセリングの重要な役割の一つですよね。
次の話題へ移ります…がボリューム満点になりそうなので、そちらは次回紹介させていただきます。
他にもこんな意見を頂いてます
「お客様との会話で気をつけていること」についてE.T.B内では他にも様々な意見をいただきました。
・お客様のプライベートまだ深くつっこまないこと(仕事、家族構成、子供について)など話の成り行きで向こうから言われたら答えますがまず自分からは聞くことはないです。こういった部分は繊細だと思うので!
なので僕は長年担当してる方も多いですがほとんど何されてる方か知りません
後は自分の話しもしません。
俺が俺が俺が〜とならないようにしています。笑
そもそも髪の毛をきれいになりに来ていることを前提で接客します!
・あくまでもお客様guestとして接客する様に心がけています!嘘をついたり変に機嫌を取ると言う訳ではなく、どういう話がしたいか?どういう話はしない方がいいかを察しようとします!たまにお客様によっては踏み込みすぎたりして後悔してます笑
・宗教的なことや政治的なことはもちろんですがやはり自分に関する話はなるべくしないようにはしていますかね〜
あとはお客様の名前は意識的に呼ぶことは心がけていたり、そのお客様が興味のありそうな話をしたり。どんなに仲のいいお付き合いの長いお客様でも当然美容の話は必ず一個はほりこむようにしています。
・初めての方だったらまずきちんとした挨拶から意識しています。当たり前のことを当たり前にやることが大事かなと思っているので。あとは話し方も気をつけていますね。既存の方で仲良くなってもくだけすぎた言い方や語尾などが雑にならないようにしています。美容師はどちらかと言うと軽いイメージを持たれがちなので笑
「この後おでかけですか?」みたいな質問もあまりしないようにしています。やらなくていいと言われなければ聞かなくてもキレイにセットすべきことだなと思っています。
・まずは挨拶をしっかりと。
新規のお客様に関してはサロンを変えた理由が様々だと思うけど、
前サロンや来店時のスタイルに関して余計なことは言わない。
お客様との距離がある程度近くなる(信頼関係ができる)までは出来るだけ美容に関する話題を提供したり、
お客様に話をしてもらえるように聞き出す。
Lupinus二俣川 平井 浩介
・否定しない。『でも』を使わない。
お客様が求めている事に対して、上からにならないように言葉使いを気をつけています。あとは、必ず反復すること。
悩みなど気になる事をお伝えしてくれているはずなので、気をつけて施術する事を確認するために、お客様が伝えてくれた悩みを反復して、そこを気をつけている事をアピールします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
美容師としてお客様に携わる際に意識していることは必ずあるはずです。
もちろん「素の自分で接客をする」ことも十分に意識していることの一つです。
自分にしかできない方法でお客様を喜ばせることができる美容師という仕事。
いろんな人のこだわりに目を通すこともとても大事!明日から使える意識もあったのでは?
次回の質問は「困った注文をされたことはありますか?」
是非お読みください。
また、皆様からのご意見もお待ちしてます。下記より気軽にメッセージください。
サロスクマガジン編集長
美容学生と美容師に取材を行っている
本職は美容師
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