こんにちは、東京生まれのくらた編集長です。
さっそくですが、地方の美容学校に通う学生さんの何割かは「東京でチャレンジしてやるぜ!」という学生さんたちがいるのではないでしょうか?かなり肌感ですが大体1割くらい。
あとはほとんどが地元で就職を決める学生さんが多いんじゃないかと思うんですけど…。
「本当にそうかーーー????」
地元に就職する学生さんの中には「きっかけがあれば上京もしてみたい…」と考えている人もいるのではないでしょうか?
とはいえ心の片隅で「東京で美容師してみたいけど、アホみたいに人がいるところに行くなんて怖すぎる!全員インスタ映え(古い)とか考えてるんでしょ!」と思って腰が引けている学生さんがきっといるはず。
そんな方たちのために、上京した、地方に残った先輩美容師さんを集めて『実際どっちがいいんじゃい!』ということで討論会をしてもらいました!
就職先を選ぶ時にエリアで迷ってる美容学生さんが比較ができる記事になったらいいなー!
とにもかくにも「東京でチャレンジしてみたい!」「地元で頑張りたい!」と判断に迷う学生さんの背中をなでるくらいには押せるかと思うので、最後までお付き合いよろしくお願いしますー。
上京・地元で働く美容師さんに話を聞いてみた
ヘイス:ニューシーランドに移住○年目
今回は上京(海外)組として参加
美華:栃木県で美容室を営む
今回は地元組として参加
なつ:茨城から東京へ上京してきたアシスタント1年目
今回は上京組として参加
すず:神奈川県藤沢市の地元に勤めるアシスタント1年目
今回は地元組として参加
こちらの4名の方に協力いただきました!
それでは討論スタート!!
働く場所を選んだ理由を聞いてみた
まずはジャブ程度に…自己紹介も兼ねて皆さんの経緯を教えてください
私は学生時代、サロンを探すとき「やってみるなら、若いうちだけでも東京で働きたい」という思いが強かったので、都内のサロンを中心に探してました。
上京を選びましたが、実際に働いてる場所はゴリッゴリの都会ではなく、いわゆる郊外店のエリアになります。
新宿まで電車で10分ちょいで行けるにも関わらず、スーパーや薬局などの生活に必要なお店が揃ってる商店街の町なので、生活のしやすさは抜群ですねー!
海外に来る前は、東京で働いていたんですが、僕が海外に行こうと思った理由は大きく3つ
『子育てのため・英語が話せるようにりたい・美容師としてチャレンジしたい』っていうのがきっかけです。
海外で挑戦したいという学生さんは少なからずいると思うので、そのあたりのリアルなところ話せたらいいですねー。
今住んでるのはニュージーランド。
今年で4年目になります。
私は東京や大阪でも働いてたことがあったんですが、最終的には地元で働くことを選択しました。
決め手になったのは『家族に何かあったときにすぐに会える場所で働きたい』ということですね。
色々経験した結果ですが、今でも結構フレキシブルに動いちゃってるので、また少し違う視点で地元の良さはお話しできると思います!
今は、栃木に2021年7月にNorman private hair worksという1席のみのプライベートサロンをオープンしました。
自分のお店を経営してますが、月に1回程度大阪の知人の美容室で出張美容師もしています。
ゆくゆくは海外でも仕事がしたいなー、なんて思ってます。
私は地元で就職をしたんですが、高校生の頃から通っているサロンがあって、そこで働くことしか考えてなかったですね。
結局、採用試験を受けたのもそのサロン1社のみで…、場所で選んだというよりは『働きたいサロンがたまたま地元にあった』という感じですかね。
周りにもそういう友人がいたりするので、学生さんが働くサロンを選ぶ理由の大きな要因の一つなんじゃないかなー?と思います!
地元が茅ヶ崎で、働いてる場所は藤沢ですね。
ご存知の方も多いかとは思いますが、海が近くて観光地も多いのでいいところですよー!
4人とも、それぞれ違った理由で働く場所を選んでますね。
この中に皆さんが当てはまるものはありそうですか?
ちなみに編集長の場合は「就活してないけど、色々あった結果、そのサロンで働くことになってた」なので、めちゃくちゃ参考にならなそうですね。
それではここから討論開始していきます!
上京する人と地元で働く人の生活の違いってどうなの?実際に聞いてみた
まずは生活面からいきましょうか、住む場所が違えば生活はかなり変わると思います!
それぞれの視点で「私の生活って〜なんだよねー!」みたいなお話聞いていきたいですね。
都心の良さは『コンビニが歩いて行けるところにあること』ですね。
田舎に住んでると、マジで周りに田んぼしかないし、そもそも歩いて行けるレベルのところに何もないなんて普通です。
めちゃくちゃ地味かもしれないですけど、これ上京して超嬉しかったことの一つでしたね。
これは正直めちゃくちゃ羨ましい!
都心部の特権みたいなところありますよね。
「あー!〇〇買い忘れた!」みたいなのはとりあえずコンビニ行っちゃえば大概のものは揃いますもんね。
あとは、Uber eatsのバリエーションが豊富。
ちなみに海外だとコンビニ事情ってどうなんですか?
海外は場所によるけど、僕が住むニュージーランドにはコンビニって概念自体ないですね。
フラッと寄って買い物するってことはできない、あと、物価がめっちゃ高いです。
例えば、東京の人だったら水とか買うでしょ?こっちで買ったら720mlで250円くらいしちゃうもん。
高っ!!
だから余計なものは買わなくなるし、休みの日にある程度まとめて買い物する。みたいな感じになるかなー?
日本の人がこれ聞いたら「めちゃくちゃ不便やん!」って思うかもしれないけど、慣れちゃうと全然なんてことなくなっちゃいますよ。
あとは電車かな。
都心部は時刻表を確認しなくても勝手に電車きてくれる。これは感動しました。
地元だと一本逃したときのリスクがデカすぎる。
それでいったら、地元はだいたいみんな車持ってますからね。
移動手段は基本車移動なんで、どこでも行けちゃいます。
そういった点では東京より行動範囲は広いかも?
最近はネット通販も大半のところはどこでも届くようになってるから、そういった意味での不便さはないかなー?
海外も基本は車が主流です。
このあたりは地方暮らしと感覚は近いかもしれない!
あとは車のメリットいったら「大きな荷物も積めちゃうこと」
これ、美容師さんはめちゃくちゃ共感してもらえると思ってるんですが、学生時代もそうですけど、美容師になっても荷物は多いので、練習のウィッグとかとりあえず車に積めちゃうのはめっちゃ楽だったな…。
うわ、それはすごい楽だ。
美容学校が都内だったので、バカでかいバックを持ちながら満員電車乗ると、サラリーマンの人に睨まれたりしてましたもん…。
あのバカでかいバックを持ってると1発で「あ、美容学生さんだ」ってわかりますもんね。
毎日本当に大変そう…。
利便性の面では都心部が優秀ですね。
他にも『地方の飲食店が都心部に出店している』ケースもあり、様々な食を楽しめる!という意見もありました。
一方で、地方の強みは車という移動手段。
駐車場などの維持費を考えると、都心部で車を持つのはなかなか難しいため、そのあたりの手軽さは地方ならではの特徴といえるのではないでしょうか?
一人暮らしと実家暮らし、生活費や時間の使い方でこんなに違う!
私は実家暮らしなので、一人暮らしに比べたら余計なコストが掛からないのがいいところですね。
なんなら、ご飯も出てくるし、家事もお母さんがしてくれるので…、実家だと時間もお金も自分にかけられるのはめっちゃ強いところですね(笑)
コスト面でいったら実家が最強なのは間違いないですね。
最近だと、実家から通えるサロンを軸に探す学生さんが増えてきたように感じるけど、そのあたりは結構変わってきたところだなーと思ってます。
ちょっと本線からズレるかもしれないですが、すずさん以外は一人暮らしをされている・経験をしたことがあるみたいな感じなので、共通点的なところがあるとは思うんですけど、実際一人暮らしをしてみてよかったこと、後悔していることってありますか?
これぶっちゃけると「アシスタントの時は実家でもよかったな」とは思ってます。
就職サロンが物理的に実家から通えない場所だったので一人暮らしをすることになりましたけど…
残高見て「今月はネイル諦めるか…」とか値段見て「これ(洋服)買うのやめとくか」みたいに、制限かけなきゃいけないところはあるし、常に頭の片隅にお金のことは付きまとってる感じはありますよね。
まあ、でもうまいことやってる自覚はあるので、言うほど困窮はしてはいないので欲を言えば!って感じですね。
これは僕もあったなー!
だからといって今は欲の限りお金を使うなんてことができてるわけじゃないし、スーパーの値引シール見つけてカゴに入れるのに快感を感じられるタイプです僕は!
でも、そもそもお金って無限に湧いてくるわけじゃないから、その中でのやりくりは結局ある程度シビアにはなっちゃいますよねー。
あれ、でもこのままだと実家暮らし最強が有力になっちゃう!?
あー!よかったこともちゃんとありますよ!
「親ってマジでスゴい」ってのが身に染みてわかります。
一人暮らしだと、誰もやってくれないので気を抜いたら一瞬で部屋が汚れてく。
畳まれた服があったり、座ってたらご飯が出てくるって当たり前じゃないことがわかると、親の偉大さを痛感しますし「本当にありがとう…!」って思えますよ。
これは本当にそう。
そういった意味で一人暮らしっていう体験はしてほしいんだよなー。
私はアシスタントの時はサロンの寮に入っていました。
入社するサロンの福利厚生で、家賃は会社持ちだったので、一人暮らしをするよりはずっとコストは抑えて生活することはできましたね。
いきなり一人暮らしはハードル高いけど、寮みたいな制度があるサロンを選ぶのも1つの方法だとは思います!
ただ…
ただ?
ルームシェアみたいに2人で暮らすタイプの寮で、ルームメイトは選べないので場合によってはめっちゃ大変です。
当時のルームメイト、マジでめちゃくちゃ片付けできないタイプで、脱ぎっぱなし、シンク洗い物溜まりまくり…。
正直超ストレスでした(笑)
ルームメイトガチャは当たりハズレ大きそう…!
近いエリアで働く友人とルームシェアなら、全く知らない人と住むっていう人見知りにはスーパーハードなシチュエーションはなくなるからアリな気はしたけど、生活の仕方とかお金関係の部分でトラブルになって、仲悪くなる原因になる可能性があるから、ルール決めておいたり事前の調整は慎重にしたいですね。
ルームシェアにストレス感じなければ海外もオススメしたい!
これも場所によるけど、海外は一人暮らし用のアパートみたいなのを探す方が大変で、ほとんどがルームシェア。
実際のコストは一人で暮らすより圧倒的に安く住めるので、負担は少なくて済みますねー。
ひとえに一人暮らしといっても、いろんな方法がありますね。
実家暮らしとの大きな差でいったらありえないほど多くの体験ができるところですかね。
コストを検討する必要はありますが、成長できるキッカケとしてはアリですね!
上京する・地元に残るに関わらず、就職をする際にどんなスタイルで生活をするか?は考える機会があるはずです。
コスト面だけにとらわれす、様々な視点で検討できるといいですね!
上京する・地元に残るメリット・デメリット
さて、本題に戻って…。
今回の本題みたいなところになりますが、それぞれサロンを選ぶ中で”上京する・地元に残る”の決断をして今があるかとは思うんですけど、実際その選択をしてよかったこと・ダメだったことを教えてほしいなと思います。
都心部はサロンがたくさんあるので、お客様が結構気軽な気持ちでサロンを移ったりができちゃうんですけど、地元というか地方の場合は、そもそも選べるほどサロンの数がないから1つサロンを決めたら、基本的に何年、何十年って変えない方が多い気がします。
後、SNSで情報の差はなくなったとはいえど、都心で流行ってるスタイルが地方来るのって1、2年後に来るんですよ。
ちょっと遅いんですよね、 だから良くいえばトレンドを敏感にキャッチできれば先回りして勉強ができるっていうのは助かりますし、先に取り入れられればそのエリアではヒーローになれちゃいます(笑)
その反面でいうと、都心部で働いてる友達との差は感じやすいかもしれないです。
Instagramのストーリーを見てると、どんどん先に進んでる友人の発信を見ると焦ったり、もどかしさを感じる機会は少なくはないですね。
デザインでも、自分がやりたい!と思う流行りのスタイルがあったりしても、地方のエリアでは「お客様がそもそも望んでない」っていうケースもありますね。
”奇抜なデザイン”として受け止められてしまうこともあるので、その辺りの差はデメリットにあたるのかなー?と思います。
1.2年の差が良くも悪くもそういった現象を生んでしまうのか。
上京した感覚としてはトレンドの差、みたいなのはそこで暮らしているとそこの環境が基準になるので、都心だから「先に進んでる!」みたいな感覚はそこまでないですね。
どちらかというと、美容師ってどうあがいても「自分が商品」なので、商品としてしっかり自分を売り込むという意味では上京してきて勉強になってるなーと思います。
もちろん、どこで働こうがそれは同じなんですけど、そういう人たちが周りにたくさんいるっていう環境に飛び込めたのはすごくありがたい。
ただ、私が地元で働いてたら、 もっと友達をモデルで呼べてたんだろうなーと思います。
それこそ今モデルさんを呼んで勉強をしている期間なんですけども、このあたりはめっちゃ苦労してます。
今はアシスタントでも集客できるアプリなんかもありますが、気軽に連絡して来てもらう友達がいないっていうのは結構大変な部分ですよね。
海外の場合はお客様が「こんな風にしたい!」っていうのを僕らが深掘りしていくパターンもあるけど、どっちかっていうと「私に似合うヘアスタイルをあなたが提案して?」みたいな提案型のパターンが多いので、ただ海外に行くこと自体もチャレンジだとは思いますが、自分の色を出して認めてもらうために切磋してく毎日を過ごせるのはすごく刺激的です。
デメリットを挙げるなら海外に行きたい・日本に帰りたいって思った時に『お客様を連れていけないこと』ですね。
国境をまたいで来てもらうのはかなり無理があるので、0から再チャレンジをしなきゃいけないのは大変なことかも。
ぶっちゃけ言語はどうにかなりますが、そっちの覚悟が必要になってくることの方がタフだったなー。
今回の核心的な部分のお話をしてもらいました!
トークの中で主に出ていたのは”対お客様との関係性”や”トレンド”について。
お客様との距離感やニーズは働くサロンによって違うのはもちろんですが、エリアによっても変化してくるという点は、サロンを探す上でみなさんがどんな美容師をイメージしているかで変わってきますよね。
同時にトレンドについても、それをキャッチするスピード感みたいなのは人によってそれぞれ!
どんなデザインをお客様に提供していきたいか?を考える上でも働くエリアを視野に入れて検討していくことが大切ですね。
さて、それでは最後の質問にいきましょうー!
それぞれの働き方は、果たしてどんな子にオススメなのか?
ぜひ最後までご覧くださいー!
それぞれの働い方は「〇〇な子」にオススメ!
さて、ラストの質問ですね。
皆さんがそれぞれの場所での働き方を経験した上で「〇〇みたいなタイプの子にオススメしたい!」っていうアドバイス的なご意見をお伺いできればと思います!
海外でチャレンジしたい子は一言で言うと「人と違うことがしたくて感覚的に動ける子」ですね。
ただし、条件としては日本で美容師としての一定のスキルが身についていることが必要になってきます。
美容学校卒業後、すぐに海外チャレンジという方法は正直あんまりオススメはできないですかね。
言語に関してはさっきも話したようになんとでもなるんですけど、ある程度のスキルは身につけてからのチャレンジの方がハードル(雇ってもらうとか・ビザの申請とか)が少なくて済むと思います。
感覚的な人をオススメする理由としては、細かいこと気にしない方が海外だと適応しやすいんですよ。
依頼したことが時間通りに来ないとか本当にザラにあるんで「まあ、いいや!」くらいの感覚持ってる人の方がやりやすいと思います。
地元のみなさんはいかがでしょう?
「地元だから」っていう感覚の枠を外せる子の方がいいかなー?とは思ってます。
実は私、地元に店舗を持ってますが、今でも東京・大阪でも仕事をさせてもらったりはしているので、多分かなりフレキシブルなタイプだとは思います。
「友達をお客様で呼びたい!」とか「地元に貢献したい!」とかの思いもすごく大事。
だけど、SNSの世界だけじゃなくていろんなところに飛び出すことはできるはずだから、そのための基盤をしっかり固める場所として地元に根付くことができるような子がいいんじゃないかなー?とは思います。
少なくとも住んでる場所を理由に様々なことを諦めてほしくないなと思います!
私は就職を決めた理由が「憧れの美容師さんがそこで働いていたから」という理由なので、地元、東京、海外とかでも関係なく言えることであると思うんですけど、やっぱ憧れの人と働くっていうのはやっぱすごい刺激的になるんですよね。
「この人に追いつきたい!」みたいな、そういう人がみなさんの中にいたら一緒に働くというチャレンジは大いにアリだと思います!
地元ならではでいうと、人の温かみが感じられることですね。
働いてると、目の前のお客様が「え、あの子の友達!?」みたいなのはしょっちゅうある。
先輩のお客様だけど、自分のお客様でもあるような親近感を人の繋がりの中で感じることができるのは地元ならではの暖かさなような気がします。
私が上京した理由は、若いうちしか受けれない感性とか、学びとかがあると思って…
1番学んだり感じたりできる選択が上京をすることでしたね。
仮にダメだったとしても、今の若いうちなら失敗を被るのは自分だけで済むし、最悪帰れる家がある。
とにかく1人でチャレンジしようと思って、地元に出たのが1番の理由。
それをするためだけでもわざわざ上京をする必要は全然アリだと思います。
だから上京をオススメするのであれば「まあ、失敗してもいいや!」って思えるような子かな?
とにかくチャレンジしてみたい!って思う子は悩む前に飛び込んでみるのがいいと思いますー!
みなさん、ありがとうございましたー!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
美容学生のみなさんに限らず、働くサロンの選択をするというのは大きな決断の一つです。
今回取材の中で、場所による差は多少はあるかもしれないですが、最も大切なことは「どんな目的意識を持って選ぶか」ということではないでしょうか?
ぜひ、みなさんが少しでもチャレンジができる選択の背中を押せてたら嬉しいですー!
ちょうどこれから就職サロンを決める季節。
「誰に相談していいかわからない…!」という方はサロスクマガジンの公式ラインから相談もできちゃいます!
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ではまた!
サロスクマガジン編集長
美容学生と美容師に取材を行っている
本職は美容師
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